フォト
無料ブログはココログ

« SerialATA3(6Gbps)とUSB3.0のテスト | トップページ | イーアリーナ製品レビュー 4回目 »

2010年8月17日 (火)

USB 3.0対応HDDケースの実力

USB 3.0のデータ転送速度は、最高で5Gbps(640MB/秒・実行速度500MB/秒)。もちろん理論値であり、それだけのデータ入出力能力を持つデバイスはまだ存在しません。しかし現行のUSB2.0は480Mbps(実行速度48MB/秒)と10倍以上の速度差があるため、USB2.0では能力が発揮出来なかった高速デバイス(主にHDD)がその能力を十分に発揮出来そうです。
例は悪いですが、200キロ出るというスポーツカーを持っているが、周りは40キロ道路しかないので、それ以上出したことが無いけど、今度、400キロ出せるレーシングサーキットに持って行くことになった。400キロは出ないけど限度いっぱいの200キロで走ってみたい・・・と、こんな感じでしょうか?違うかなぁ
さて、USB3.0と2.0は互換性があります。USB3.0ではコネクタの内部形状を変えて別のポートを作っており、従来の4線に新たに5線を追加した信号ケーブルになっています。PC側に設置されるコネクタ(Standard-A)は見掛け上はUSB 2.0と変わりませんが、USB 3.0対応のケーブルをさせば追加した5線の部分が接触し、従来のUSBケーブルなら4線の部分にのみ接触するのでUSB 2.0として動きます。写真では分かりづらいですが接続されるコネクタの種類を意図的に線を分ける構造を採用することで、通信速度の高速化を実現しています。コネクタ内部はなるほどと感心させられる機構です。

Usb3cable

今回購入したサイズのUSB3.0-HDDCASE-SATA3.5-BKは1980円という安価ながらUSB3.0に対応したHDDケースです。外箱に100~130MB/秒と書かれているのでその辺りが限界速度でしょう。ちなみにUSB3.0ブリッジチップはasmediaという会社のASM1051と言うチップです。
デバイス側のチップセット以外でもPC(とりわけマザーボード)内部の転送速度も十分な速度が必要です。
今回テストで使ったHDDはWestrenDigital WD20EARS-00MVWB0で64Mのキャッシュを持ち、SATAⅡ(3Gbps)接続でキャッシュ内ではリード220MB/sライト108MB/sの能力があります。

前回のSATAⅢ(6Gbps)同様、左にUSB3.0の結果、右にUSB2.0の結果を並べてみます。
 
64Mのキャッシュが効く50MBでは、シーケンシャルのリードが高速です。ほぼブリッジチップセット能力の限界かも知れません。USB2.0の方も32MB/sとチップの限界のようです。
 
テストサイズをキャッシュの効かない100Mにしてみました。右のUSB2.0に比較して、3.0の方がライトの速度が速いのは、信号線が増え、Bulk Burstなどが有効に働いているのかも知れません。
 
テストサイズを1Gにしてもシーケンシャルリードライトではそれほど大きな下がりはありません。
ただ、4kbyteサイズのファイルではUSB2.0と3.0で差が出なくなりました。
ちなみにテスト用HDDはWestrenDigital WD20EARS-00MVWB0でしたが、、試しにWestrenDigital WD Caviar Black WD1002FAEX 1TBに変えてみた所
 
と言うことで、キャッシュの影響もありますが、回転数が速い分、6Gbpsの実力は発揮しませんが、リードは高速になっています。
USB3.0ですが2.0からの切替でHDDなどは安物のケースでも3倍程度は速くなるので、使ってみる価値はありそうです。ただしサイズのUSB3.0-HDDCASE-SATA3.5-BKは、HDDを取り付ける台座がプラスチック製のため非常に放熱効率が悪く、また、外ケースがアルミ製の割にはHDDとの接触もないためHDDが結構熱くなります。この辺りが価格の安さと販売を終了した要因かもしれまえん。

対応デバイスが少ないことからSATAⅢもUSB3.0も定着するのはこれからでしょうが、将来が楽しみなデバイス規格です

« SerialATA3(6Gbps)とUSB3.0のテスト | トップページ | イーアリーナ製品レビュー 4回目 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

Intelのチップセットに載れば一気に流行しそうですが、2011年も載らないようですね。
ただ、SATAの6Gbpsは楽しみですね。USB3.0もそのぐらい出れば仕事でイライラしなさそうです。

SSDの読み出し速度の恩恵を受けるなら、SATA6Gは欲しいですね(対応SSD少ないですが)
USBの方がNECなど対応チップが多いので普及が速そうです

まだSATA6G対応SSDは高いですね。
もうちょっと安くなれば、いいでしょうね。
ただ来年も、Intelのチップセットには標準では採用されないみたいですが。

intelはもっと一般化しないと乗せないでしょう。
現行チップセットの開発費も、元が取れないウチは出さないですね・・・
Hシリーズ失敗してるのに(ばき)
おや、こんな所に ASRock X58 Extreme6が(ばき)

好きですねぇ(@ばき)
ま、2012年って元々噂は聞こえてましたけどね。
PCI-Expressスロットが多いマザーなら、カードを試してみる価値はありますね。

>PCI-Expressスロットが多いマザーなら、カードを試してみる価値はありますね。
ただしSATAⅢの帯域出せるのはX58かAMD890ぐらいですが・・・

>>ただしSATAⅢの帯域出せるのはX58かAMD890ぐらいですが・・・
 しかし、ASUSのUSB3.0やSATA3.0カードは、X58シリーズには未対応です(@ばき)
 RampageII Extremeなら使えるという報告がありますが(@ばき)
 RampageIII Extremeでは動作しないそうです。
 P55マザー用と書いてはありますが(@ばき)

 まだまだ今イチみたいです。

>P55マザー用と書いてはありますが(@ばき)
元々がP55用で作ってありますから・・・ASUS以外も出るとは思いますが、PCI用では速度が知れています。

>>元々がP55用で作ってありますから・・・
 汎用なものがなかなか出ませんね。
 P55の何かと連動?なんて思えませんが。

>>ASUS以外も出るとは思いますが、PCI用では速度が知れています。
 勿論です。
 PCI-Expressでないとダメですね。

>PCI-Expressでないとダメですね。
SATAだと今あるのはこの辺ですかねぇ・・高いですが
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20100925/ni_crr2710.html

USB3.0とSATA 6Gのコンボが欲しいので。
やっぱASUSTekか。
マザー変えなきゃこちらでは使えそうだし。

とりあえずメイン環境をUSB3.0が使えるAsrock X58 extreme6にしました。
起動はSSDなので快適です

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: USB 3.0対応HDDケースの実力:

« SerialATA3(6Gbps)とUSB3.0のテスト | トップページ | イーアリーナ製品レビュー 4回目 »

最近のトラックバック

2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31